空魚 ストーリー
<もの作りとの出会いは4歳>
4歳の時には鳥や魚の絵ばかりを描いていました。10歳ころからは、羊毛フェルトで動物を作っていたのですが、ある日、ウズラの卵殻が半透明に光るのを見て、惹かれたのをよく覚えています。何を使ったらこんな風に光を通すのかと素材を探しました。レジンが丁度よくて、しばらくレジンにも夢中になりました。専門学校では鉄細工を学びました。小さくて細かいものを作りたかったからです。
<頭の中で仕上がるイメージ>
こんなものがあったら面白いなあと思いついた後は、頭の中で試行錯誤を繰り返してイメージを固めていきます。完璧な計画ができるまでに一番時間がかかります。頭の中では「完璧」と思っても、実際の作業中に思わぬ事が起こるのも楽しいです。
今まで、いろいろな素材を試してきましたが、最近はガラスや粘土、布を合わせて作っていくことが多いです。ガラスの目玉を作ってレジンのドールに、はめ込んだり、手縫いで洋服を着せたりすることもやっています。
複数の別々の素材がそれぞれに異なる作業過程を経て一つに融合されていくのが創作の魅力だと感じています。それが私にはとても魅力的で面白く思えるのです。
<これまでとこれからのこと>
半年前は、粘土・布・ガラスを組み合わせてネコやイヌ、(オオカミの)手など作っていました。本物の猫や犬のようにポージングできるように、解剖図を見ながら骨や筋肉もできるだけ正確に作っていきます。
反対にどこにもいない生きものを作ることもします。針金やゴムを入れて、関節などが自由に動くようにするので、歩いたり座ったりもできます。飾っておくだけでなく、動かせるドールを作ることが楽しいです。
これからも新しい素材と新しい組み合わせをどんどん試していきたいと思っています。